お腹が痛くて出社できない…身体と心の声をきちんと聞こう!

学生の頃、学校に行きたくない日に腹痛が起こった経験はありませんか?学校に行こうとするとお腹が痛くなってトイレから出られなくなったり、休みの日は元気なのに月曜日はとにかくお腹が痛いけれど原因が分からない…そんなデリケートな人に疑われる「過敏性腸症候群」という病気があります。

症状は人それぞれですが、便秘と下痢を繰り返したりお腹がゴロゴロする、お腹が張って苦しいなどの異常があるのに病院へ行っても特に異常なしと言われる場合はほとんどがこの過敏性腸症候群です。

お腹の異変が長期化することによりだんだんと気力が低下し、抑うつや無気力、また頭痛や寝不足などの精神面にも影響がでやすくなります。仕事面でも集中力が低下してミスを起こしやすくなり、そのミスが原因となってさらに症状が悪化してしまうという悪循環に陥る可能性があります。

もしも腹痛が長期化してその原因が分からない場合は内科を受診しましょう。整腸剤や便秘薬を処方されたり、最近では漢方薬や乳酸菌を含んだサプリメントのようなものを処方されることもあります。身体のどこかに炎症を起こしているわけではなくストレスによって体調を崩しているので病院も過度な薬の投与をしないのです。それでも症状が改善されない場合は思い切って心療内科へ足を運んでみましょう。抗うつ剤を飲んだり軽い安定剤を服用することで気持ちを紛らわせる事で症状が改善される場合が非常に多いのです。

その他食生活の中で気をつけたいのはバランスの摂れた食事を心がける事です。主にお肉や野菜からそれぞれ動物性たんぱく質と植物性たんぱく質を摂取したり、食物繊維を摂取することで便秘を改善するなど食生活にもこの過敏性腸症候群の症状を和らげることができる可能性はたくさんあります。そして毎日の摂取を心がけてほしいのが牛乳やヨーグルトなどの乳酸菌を含んだ食べ物です。

しかしバランスの摂れた食生活を心がけてもお腹の症状が改善されない場合は根本的にストレスを正しく発散していない場合が多々あります。寝不足や食欲不振、喫煙や過度なアルコールの摂取は身体に負担をかけてしまいます。とくに寝不足はストレスの大敵です。眠たくなくても無理やり布団に入るなどして身体を休める環境を作りましょう。

その他にも食欲がないからとご飯を食べない日が続くと胃酸が胃や腸の粘膜を溶かしたり胃酸過多になってしまい、ストレス性の胃炎や腸炎の原因となります。過敏性腸症候群が引き起こす不調が炎症の元となる可能性も充分にありますので、自己判断で病院に行くのをやめたり放っておくことのないようにしましょう。

症状がひどくなると出勤の1時間前からトイレに引きこもってしまったり、会議の前に痛みでトイレから出られないなどの日常生活すら辛い状態になる可能性があります。この過敏性腸症候群はデリケートな人に起こりやすいといわれていますが、誰もが引き起こす可能性があります。学生の頃からお腹が弱いといわれていた人は特に気をつけて自分の身体と向き合っていきましょう。